
スタイリッシュな平屋を見ると「こんな家に住みたい!」と憧れる一方で、“かっこいいデザインの家って住みやすいの?”と不安に感じる人は少なくありません。見た目を優先した結果、採光が不十分だったり、収納が足りず生活感が丸見えになったりという失敗談を耳にすることもあるからです。
しかし、結論から言えば平屋は「かっこよさ」と「住みやすさ」を両立しやすい住宅です。むしろワンフロアで完結する構造だからこそ、デザイン性と機能性を同時に設計しやすいという特徴があります。
この記事では、平屋をかっこよく、そして快適に暮らせる家にするための外観デザインや間取りの工夫を、ローコスト平屋住宅専門店の視点からわかりやすく解説します。
なぜ「かっこいい家は住みにくい」と誤解されるのか?
そもそも、なぜ「かっこいい家は住みにくいのでは?」というイメージが根強いのでしょうか。実はこれには、過去の“デザイン重視で失敗した住宅例”が影響しています。
いくつかの代表的なケースを見てみましょう。
デザイン重視=使い勝手を犠牲にしているイメージ
住宅デザインにこだわること自体は悪いことではありません。
ただし、見た目を優先しすぎると生活のしやすさが後回しになることがあり、それが「住みにくい家」というイメージを生み出すことがあります。
以下3つの例は、その具体例です。
①窓の配置を外観のバランス優先で決めてしまい、採光・通風が不十分になる
昼でも照明が必要だったり、風が抜けずジメジメしたりなどの不快感が出やすい。
②大開口や吹き抜けなど開放感だけを重視し、収納やプライバシーが不足する
生活感を隠せず散らかりやすい、外からの視線が気になるなどのストレスにつながる。
③個性的な外観を狙ってメンテナンス性の悪い素材を採用してしまう
美しさは保てても維持費が高く、暮らしてから負担になるケースもある。
こうした「デザインのために機能を失った家」が一定数あったため、“かっこいい家=住みにくい”という誤解が生まれているわけです。
平屋はむしろかっこよさと住みやすさを両立しやすい
実は、平屋は他の住宅形式に比べてかっこよさと住みやすさを両立しやすいという構造的な強みを持っています。
それは、すべてがワンフロアで完結しているという点です。複雑な要素がないシンプルな構造だからこそ、デザイン(見た目の良さ)と機能(暮らしやすさ)のバランスを取りやすいのです。
【動線が短い】
生活空間がすべて同じ階にあるため、家事動線や生活動線が短くまとまり、非常に効率的です。
【無駄がない】
階段や上下階の廊下といったデッドスペースがなく、その分を収納やデザイン性の高い空間に充てられます。
平屋を“かっこよくて住みやすい家”にする外観デザインのポイント
外観の印象は、主に屋根・外壁・窓の配置の3つで決まります。この3点をバランスよく整えることで、かっこよさも暮らしやすさも両立した平屋が完成します。
では、3つのポイントをみていきましょう。
屋根の形で印象を決める
平屋の顔とも言えるのが屋根です。屋根の形を変えるだけで外観の印象は劇的に変化し、かっこよさの方向性を決められます。
- 片流れ屋根:一方向に傾斜したシンプルな形状で、シャープでモダンな印象です。太陽光パネルの設置にも向いています。
- 切妻屋根:本を開いたような二等辺三角形の屋根です。シンプルで普遍的な美しさがあります。
- 陸屋根:ほぼ平らに見える屋根で、ミニマルで無機質なモダンデザインを好む方に人気です。
なお、住みやすさを損なわないためには、デザインに合わせて断熱性・雨仕舞・メンテナンス性まで考慮することが重要です。
外壁素材でデザインの個性を出す
外壁材は、家の個性を決定づける重要な要素です。ローコストでも、素材の選び方と色使いを工夫すれば、かっこいい外観を実現できます。
ガルバリウム鋼板や塗り壁、木目サイディングなどから、目指す雰囲気に合うものを選びましょう。
おすすめはガルバリウム鋼板です。モダンでクールな印象を持つうえに、軽量で耐久性やメンテナンス性に優れています。塗り壁と組み合わせるなど、異なる素材を組み合わせることで、単調ではない洗練されたかっこよさを演出できます。
また、外壁デザインのポイントは「色を増やしすぎないこと」です。色は3つ以下に絞るようにすると、まとまりが生まれてかっこよさが各段に上がります。
窓配置で生活感を隠しつつ採光も確保
かっこいい平屋は、外から見たときの「生活感」をいかに消すかが重要です。見た目にこだわりながら生活しやすい窓配置には、具体的な工夫が必要です。
高窓(ハイサイドライト)や地窓(ローサイドライト)を活用することで、外からの視線を遮りながら、十分な光と風を室内に取り込めます。
大きな掃き出し窓を設ける際は、庭やフェンスなどで外部からの視線をコントロールし、プライバシーを確保しましょう。
デザイン性と暮らしやすさを両立する間取りの工夫

間取りの工夫は、生活ストレスを減らして快適に暮らすための要となる部分です。ここでは、平屋の“かっこよさ”を損なわずに暮らしやすさを高める方法を紹介します。
回遊動線で家事ラク&散らかりにくいを実現する
キッチン・パントリー・洗面所・浴室などの水回りを環状につなげる回遊動線を採用することで、家事動線が格段に短くなります。
家事の効率が上がると、生活に余裕が生まれます。結果として室内が散らかりにくくなり、かっこいいデザインを維持する助けになります。
“かっこよさ”を保つ収納計画を立てる
デザイン性を保つために欠かせないのが収納力です。
パントリーを作って、食材や日用品を一括管理しましょう。また、土間収納があるとアウトドア用品・ベビーカー・掃除用具などをまとめて収納できて便利です。
“使う場所の近くにしまえる収納”を作るほど、家の中は整い、見た目の美しさが保てます。
生活音を抑えるゾーニングでストレス軽減を目指す
住みやすい家とは、家族が心地よく過ごせる家です。平屋のシンプルな構造を活かし、生活音によるストレスを減らすために、間取りのゾーニング(空間の配置分け)を工夫しましょう。
音が大きく出やすいLDK(リビング・ダイニング・キッチン)や給排水音が発生する水回りと、静かに休みたい寝室やワークスペースを、家の両端など極力離れた位置に配置します。
このとき、音の発生源と静かな空間の間に、ファミリークローゼットやパントリー、廊下などの収納スペースを緩衝帯として挟むことで、音の伝わりを大幅に軽減できます。
プライバシーを守りつつ採光と通風を確保する
家族のプライバシーは住みやすさに直結します。
かっこいいデザインの代名詞である中庭(コートハウス)を設けることで、外部からの視線を完全に遮断しながら、明るく開放的なリビングを実現できます。また、おすすめなのは各部屋に適切な高窓・地窓を設けることです。窓を開けても視線が気にならず新鮮な空気を取り込めるため、快適性が高まります。
平屋はかっこいいデザインでも住みやすい?のまとめ
「かっこいいデザインの平屋は住みにくい」という誤解は、デザインを追求した結果、機能性を犠牲にしてしまった過去の失敗例からきています。
しかし、平屋の持つワンフロアのシンプルさは、デザイン性と暮らしやすさの両方を高いレベルで両立させるポテンシャルを持っています。
かっこよさと住みやすさを両立する鍵は、平屋の設計を知り尽くしたプロに相談すること。岩手県の平屋住宅専門店であるレスモアは、無駄を削ぎ落としたシンプルな設計と、素材の選び方の工夫によって、かっこいいデザインと高い住みやすさを適正価格で実現可能です。
平屋づくりで「かっこよさ」も「住みやすさ」も諦めたくないというお悩みがありましたら、ぜひ私たちにご相談ください。お客様の理想の暮らしをヒアリングし、デザインと機能性を両立させたプランをご提案いたします。
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